電動(ラジコン)ヘリのシミュレーターの活用による操縦習得について

ホバリング習得から背面ホバリングまで

※この方法は筆者が初心者時代から現在(過激な3Dは出来ません)までの経緯で学んだことを列記しております。
個人的な意見があり、内容全てが参考になるとは思っておりません。上達に行き詰った時に少しでもお役に立てる部分があれば、と思いUPしております。


シミュレーターの活用

空物ラジコンの宿命でもある「墜落」、この回数が増えると経済的・精神的に苦しくなってきます。
実際のフライトと全く同じようにはいきませんが、シミュレーターを活用することで操縦ミスによる墜落を極力減らせることができます。
ただし、ヘリを飛ばせるようになっている方の墜落原因のおよそ半分以上が機体トラブルということもあるので機体整備をしっかり行うことは大前提になります。

初心者〜ホバリング習熟
STEP1

私はCSMフライトシミュレーター3in1を使ってます。基本的な舵操作を覚えるなら、どのシミュレーターでも良いと思います。
最初のうちはシミュレーションスピードを70%くらいまで落として、ひたすら舵の打ち方を覚えます。
ポイント
● 絶対に上空へは上げない。上空でもがいても、何の練習にもならないので、誤って上空へ上がったら、わざと墜落させて再びホバリング練習。
● ヘリが動かないように早めの舵を当てる。
普通の人で2週間もやればある程度は止められるようになるはずです。

STEP2
ピッタリ止められるようになったらシミュレーション速度を100〜130%(CSMの場合最大)くらいまで上げてより素早い当て舵の打ち方を覚えます。
これも目安はピッタリ止められるようになるまで繰り返し練習します。

STEP3
ウエザーコンディションで風を10m/s〜20m/sと乱気流を10前後発生させます。
この中で出来る限り一点に止まれるように練習します。この時、自分を中心にして90degずつ直角にホバリングするポイントを移動していくと、多方面からの風による舵の打ち方を覚えられます。

シミュレーションでここまでできたら、実際の機体で風の少ない日なら問題なくホバリングはできるはずです。


ホバリング習熟〜上空飛行
対面ホバリング

ケツホバ(正面ホバリング)ができると上空へすぐに上げたくなります。
私もそうでしたが、このままで上空へ上げるのは非常に危険だと思います。
上空では自分が感じているより強く風が吹いており、また視覚的にヘリの姿勢を見失いやすく打つ舵がわからなくなり、落とすケースがとても多いです。
ケツホバができたら、またシミュレーションに戻って対面ホバリングの練習をケツホバでやった内容と同じように練習します。
この時注意するのは、シミュレーターで対面ホバの練習をしても、最後の5分間くらいはケツホバをやって終わる、というのが大事です。
対面ホバをやっていても、せっかく浮かせられるようになったのですから実機でケツホバをやりたいはずです。
この時シミュレーションの対面ホバの余韻が残っているとケツホバで逆舵をうつことになります。

シミュレーターで対面ホバで止められるようになったら、実機でやってみましょう。
ケツホバよりも少しだけ高度(アイレベルより少し高いくらい)を取り、ラダーを入れて対面にします。この時怖くなったら、すぐにケツホバに戻して落ち着いてからまたトライします。
そうしているうちに視覚的に慣れて精神的に余裕が出てきます。
ただこの時も長時間、対面ばかりやっているとケツホバで逆舵を打つ可能性があるので30秒単位くらいで切替るのが良いかもしれません。

横(側面)ホバリング
個人的にはこのホバリングが一番難しいと思っています。
しかし上空を走らせるには操縦者に対して直角、つまり機体横を見て飛ばすようになるためマスターする必要があります。
最初はケツホバから徐々にラダーで斜め前方を向いたケツホバになりますので、そこから更にゆっくり横向きにします。
ケツホバの時に予め、ラダーを入れる方向に機体を寄せておく、つまり左ラダーで左側面ホバをするならケツホバの時にやや左側に機体を振っておくとラダーで側面にしてもケツホバの余韻のまま側面ホバができるはずです。
また、最初は機体を側面にして自分も機首と同じ方向に体を向けて頭だけ機体を見るようにすると ケツホバの感覚で側面ホバが出来てしまいます。
慣れてきたら体を徐々に戻していき、不安になったら体を横に向けながら練習を続けます。

上空へ行くまでに最後の仕上げ
実機でなく、シミュレーターだけでも構わないので上空へ行く前にTホバリング練習をお勧めします。
これはF3Cや3Dのトップパイロットも推奨する基本的な舵の習得方法です。
まず、ケツホバから自分の正面に機体を置いてアイレベルまでホバリングします。
そこから同じ高度を保ったまま、左右(5〜10mずつくらい)に同じように機体を移動していき、正面に戻ってきたら着陸します。
次に対面で離陸して同様に左右に移動します。
側面ホバも同じようにします。

8の字旋回飛行
高度は3〜5mくらいを維持して、自分の正面に向かって8の字を横にしたようして左右対称に8の字を描きながら旋回飛行を行います。
最初は自分のほうから遠くに向かって旋回していくようにして、極力対面になる姿勢にならないように気をつけます。
慣れてきたら、その反対方向の旋回も行います。

ストールターン
8の字旋回飛行までできると、いよいよもっと上空の飛行になります。
上空飛行で一番最初に覚えたいのはストールターンです。
ヘリを水平飛行させてからエレベーターアップで機首を垂直に上へ向けます。
機首方向(ローター面と直角方向)への推力がほとんどない(実際には少しありますが)ヘリは次第に上昇が止まります。
止まったところで、180degラダーでターンして機首を下に向けます。
高度が最初に水平飛行したところまで戻ってきたところでエレベーターアップで水平飛行に戻します。
今まで、ヘリが地面とほぼ水平だったのでヘリの機首が上向き、下向きになると視覚的に恐怖感があるかもしれませんが操縦自体はそんなに難しくないので、最初はシミュレーターで舵の打ち方をしっかり覚えておいてください。

ループ
ループはストールターンができるようになると、とても簡単に感じると思います。
私はループを先にマスターしたくらいですので、とても簡単です。
水平飛行(風に向かって)を行い、エレベーターアップを引きます。
この時じわっ、と引くのがコツです。機首が上向いたら、もう少しアップを引くと、それだけでクルンと回ってしまいます。
これだけです。
慣れてきたら、形の良い大きなループを作ってみましょう。
方法は頂点で背面になったときに少しピッチを抜いてやります。そうすると高度低下がなく、おおきな円が描けます。
作ろうとするループのイメージを頭に描いて、エレベーター操作とピッチ操作が鍵になります。

ロール
ロールはストールターンやループに比べるとやや難しいかもしれません。
ラダー以外の全ての操作をほぼ同時に行うからです。
まず水平飛行をさせ、ロールを開始します。この時機体が水平になっていることを確認します。
ピッチアップの状態からエルロン右を入れます。機体がロール軸に傾き、90deg(ナイフエッジの状態)のところで、ピッチを抜きます(0deg)。
エルロンは右に当てたままで、機体が背面になりますのでその状態でややマイナスピッチ(−3〜−4degくらい)を入れ、機体が270deg(再び逆方向にナイフエッジ)でゼロピッチにして機体が表面になったところでピッチアップで水平飛行させます。
エレベーター操作は軸を通すために必要な場合がありますが、ここではエレベーター操作を解説して混乱しないようにします。
文章にすると難しそうですが、実際には機体の水平を守っていれば、エルロン右を打ちっ放しで少しピッチ抜いて正ピッチに戻す、といった単純な操作です。

背面ホバリング
ヘリを始めた頃は背面飛行に憧れて、とりあえずここまでは出来るようになりたい、という目標を持っていたような気がします。
実機で外乱の変化にも対応できる背面ホバリングをマスターするにはそれなり時間が必要だと思ってください。
最初に覚えるのは背面のケツホバか、対面かということがよく言われてますが、リカバリーの容易さを考えると背面対面ホバから覚えることをお勧めします。
私は背面ケツホバから覚えてリカバリーで少しだけ怖い思いをしました。
理由は、背面ホバで舵を打つ方向を間違えたり、怖くなり表面に戻す時エレベーターアップを引いて表面に戻ると。無意識で操縦できる表面ケツホバの状態に戻ります。
これが背面ケツホバだと、表面対面ホバに戻ります。練習しているといってもやはり基本中の基本の姿勢は表面ケツホバだと思うので、ここに戻すほうが精神的にも楽ではないでしょうか?
また怖くなってエルロンやラダーを多用してリカバリーするのは余計に姿勢を見失う要因になりかねませんのでお勧めできません。
場合によってはエルロン軸に大きく修正舵が必要ですが、通常はエレベーターアップとエンコンフルハイで表面ケツホバに戻ることができると思います。

最初はシミュレーターで外乱(風など)を難しく設定して、さまざまな高度でも視覚的に対応できるようにしておきます。
シミュレーター上で強風下でピッタリ止められるようなら実機はとても簡単に感じるはずですが、実機で初めて背面にする時は必ず上空20mくらいの高高度で実施してください。
これなら姿勢を崩しても復活させる時間を稼ぐことができます。
慣れてくれば徐々に高度を下げていきます。
注意点としては、背面ができるなっても最初はずっと連続してやらないようにしてください。
背面の舵の感覚が残って、表面に戻しても、おもいっきり逆舵を打つ場合があります。

あとは背面のケツホバ・側面ホバをやればヘリの全操縦域をマスターしたことになります。
これからは3D Mastersに出ているような上級者の演技を参考にして独自のフリースタイル演技をマスターしていってください。